一目でファイルを確認!拡張子の種類と表示方法
パソコンを使用している人は、数多くのファイルを管理しています。ファイルを管理する際に意識したいのが、ファイル名の後ろについている「ファイルの形式」を示した文字列「拡張子」です。
拡張子を意識していないと、以下のような部分でつまづいてしまうことがあります。
・拡張子を変えたら、ファイルが閲覧できなくなった
・csvファイルのグラフに色を付けようとしたらできなかった
・jpegではなく、pngにしてくれと言われたけど依頼内容がよくわからない
そんなことにはならないよう、今回は拡張子について紹介します。この記事を読んで、拡張子について詳しくなりましょう。
拡張子とは?
拡張子とは、ファイル名の末尾にある.(ピリオド)で区切られた文字列のことです。
例えばファイル名が「○○.pptx」だと、後ろの「.pptx」が拡張子となります。
しかし、相手が自分と同じソフトを持っていないと共有することができない拡張子もあります。
例えば、Adobeが提供している画像編集ソフトであるPhotoshopでは「psdファイル」が利用できますが、Illustratorでは利用することができません。
ファイルを共有する際は、相手が同じソフトを利用しているか確認することが大事です。
拡張子の表示方法
拡張子は、パソコンの環境によって最初から表示されていない場合があります。
そこで、WindowsとMacで拡張子を表示する方法を紹介します。
Windows
1.[スタートボタン]を押し、[コンピューター]を開きます。
2.左上の[整理]→[フォルダーと検索のオプション]を押します。
3.上のタブを[表示]に切り替え、[登録されている拡張子は表示しない]のチェックを外し、OKを押します。
Windows10は、別の方法で拡張子を表示することができます。
1.タスクバーにある[エクスプローラー]を開き、上部メニューの[表示]タブを押します。
2.サブメニューの中から[ファイル名拡張子]にチェックを入れます。
Mac
1.[Finder]を開き、メニューバーの中から[環境設定]を押します。
2.[詳細]をクリック→[すべてのファイル名拡張子を表示]にチェックを入れます。
拡張子を表示することで、どのソフトで使用することができるか、一目で確認することができます。
拡張子の種類
Windows関連
マイクロソフトが提供しているMicrosoft Officeシリーズは、独自のファイル形式を使用しています。Windowsは利用している人が多い※1ので、拡張子は覚えておいて損はないでしょう。
・doc/docx:「Word」で使われる拡張子
・ppt/pptx:「PowerPoint」で使われる拡張子
・xls/xlsx:「Excel」で使われる拡張子
・mdb/accdb:「Access」で使われる拡張子
※1.参照サイト(英語ページ)
Adobe関連
PhotoshopやIllustratorなど、Adobeが提供しているソフトにも、Windows同様独自のファイル形式があります。ファイル形式は以下の通りになります。
・pdf:「Adobe Acrobat Reader」で使われる拡張子
・psd:「Adobe Photoshop」で使われる拡張子
・ai:「Adobe Illustrator」で使われる拡張子
画像関連
画像は、形式次第で画質が荒くなってしまうことがあります。どのようなファイル形式で保存するかを意識して保存するようにしましょう。
詳しくは、次の項目で紹介します。
・jpeg:デジタルカメラの写真データなどで使われるファイル形式
・png:Web上での画像表示を目的として作られたファイル形式
・gif:画像データを圧縮して保存するファイル形式で、ファイルサイズを縮小することができる
・bmp:Windowsの標準的な画像ファイル形式
音声関連
音楽ファイルは、複数の保存形式があります。
音声関連のファイル形式は音質やサイズ容量が違うため、目的にあったものを選ぶといいでしょう。
・mp3:音声ファイルの中では最も一般的なファイル形式。データ量を1/11(128kbps)に圧縮することが可能
・wav:主にWindowsで使われるファイル形式。CDとほぼ同じ音質で音楽を聞くことができる
・wma:マイクロソフト社が開発したファイル形式・デジタル著作権管理機能が含まれている
動画関連
動画を保存するファイル形式によって再生できるプレイヤーが違います。相手が閲覧することができないファイル形式に注意して編集しましょう。
・avi:マイクロソフト社が1992年に開発した比較的古いファイル形式。互換性が高く、多くのプレイヤーで再生できる反面、機能が乏しいところがある
・mov:Apple標準のファイル形式で、QuickTime Playerで再生することができる。Apple製品と相性が良い
・mp4:比較的新しいファイル形式。無劣化で圧縮ができる上、多くのプレイヤーが再生対応している
わかりづらい拡張子の違い
ファイルの保存形式が異なると、同じソフトで開いても機能が制限されたり、ファイルの内容が変わってしまうということがあります。
今回は、お店の人がよく使う画像関連の拡張子の特徴を紹介します。
jpeg
・非可逆圧縮方式で、圧縮後の画像品質には戻らない
・透過はできない
・圧縮率の指定が可能
png
・完全な透明、不透明、半透明の表現ができる
・フルカラーをサポートしている
・可逆圧縮方式で圧縮後に品質劣化がない
gif
・透明色の指定ができる
・アニメーション作成ができる
・可逆圧縮方式で圧縮後に品質劣化がない(ただし256色以上の画像は圧縮前に減色が行われる)
dmp
・Windows標準の画像ファイル形式
・無圧縮のため劣化がほぼない
・無圧縮のためファイル容量が大きくなる
4つのファイル形式の大きな違いは「ファイルを圧縮してファイルを保存する際に、元の画質をキープできるようになっているか」です。
ファイルを圧縮したときに、元の画質をキープできるようになっているのが可逆圧縮方式です。gifやpngであれば、保存した画像を後で拡大しても、元の画質を維持することができます。
しかしjpegだと、画像を圧縮すると画像が荒れてしまうことがあります。bmpは圧縮を行わないため、可逆圧縮でも非可逆圧縮でもありません。
拡張子を意識していないと、相手が開けないファイル形式を送ってしまうことがあるかもしれません。また、画像ファイルは、ファイル形式によって圧縮率が変わることがあります。
今回紹介した拡張子の違いをしっかり覚えておき、今後の作業に役立ててください。
[LINK編集部 蔵前]